団塊の世代の方々は、太巻きの中の玉子焼きやかんぴょうといった、それぞれが具の1個1個なんです。私たちの世代も、同じ目標として太巻きになることを目指しているのですが、個人としてはすべての要素を持っている太巻きを切り分けたときにできる断面のようなもの。一応全て持ち合わせているので何でもできるって思い込んでいるんだけど、よく自分自身を見てみると薄っぺらい二次元の断面でしかない。集まればいちおうは三次元の太巻きになれるんだけど、それぞれがいろんな形、色々な大きさをしているから、いびつな太巻きになるかもしれない。逆に団塊の世代は、それぞれが玉子焼きだったりかんぴょうだったりキュウリだったりして個性的だから、てんでバラバラになりかねない。だけど、その多様な具をまとめる米だとか海苔だとかっていうリーダー的な存在がいれば、ひとつの太巻きになれる、みたいなイメージです
[出典]
横浜美術館/国立国際美術館『束芋:断面の世代』(青幻舎)